CEマーキング取得の流れ(6つのステップ)
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CEマーキングは、製品がEUの整合法令(CEマーキングを求める法令)の要件を満たしていることを、製造業者が自らの責任で示す表示です。認証機関から「取得する」ものと誤解されがちですが、多くの製品では第三者の認証は不要で、製造業者が自己宣言します。
ここでは、どの法令にも共通する6つのステップを、NLF決定の枠組みにそって説明します。
ステップ1:適用される法令を特定する
製品の機能、電圧、無線機能、使用環境などから、適用される法令をすべて洗い出します。1つの製品に複数の法令が重ねて適用されるのが普通です。
| 製品の例 | 主な適用法令 |
|---|---|
| 産業用ロボット | 機械規則、EMC指令、RoHS指令。無線機能があればRED、ネットワーク接続があればCRA |
| 家庭用電気製品 | 低電圧指令、EMC指令、RoHS指令、エコデザイン規則の製品別規則 |
| Wi-Fi付きIoT機器 | RED、RoHS指令、CRA(2027年12月から) |
| 防爆エリアで使うポンプ | ATEX指令、機械規則。圧力がかかる部分があればPED |
CEマーキングとは別に、WEEE指令、バッテリー規則、包装規則の表示・登録義務もあわせて確認します。
ステップ2:必須要件を確認する
各法令の附属書に、製品が満たすべき必須要件が定められています(例:機械規則附属書III、CRA附属書I、低電圧指令附属書I)。必須要件は「何を達成すべきか」を定めたもので、具体的な方法は整合規格に委ねられています。
ステップ3:整合規格を選び、リスクアセスメントを行う
官報に参照が掲載された整合規格に従って設計すると、その規格がカバーする必須要件への適合が推定されます(例:機械規則第20条)。整合規格を使わない場合は、自ら必須要件への適合を立証する必要があります。
機械規則やCRAでは、リスクアセスメント(CRAではサイバーセキュリティリスク評価)の実施と文書化が求められます。
ステップ4:適合性評価の手続を選ぶ
法令と製品のリスクに応じて、適合性評価の手続(モジュール)が決まっています。
- モジュールA(内部生産管理):製造業者が自ら評価します。多くの製品はこれで足ります。
- 第三者の関与が必要な場合:機械規則附属書Iの機械、CRAの重要製品クラスII、ATEXのカテゴリ1・2、PEDのカテゴリII以上などは、ノーティファイドボディが関与します。
モジュールの一覧はNLF決定の解説を参照してください。
ステップ5:技術文書を作成する
技術文書には、製品の説明、設計図面、リスクアセスメント、適用した規格、試験報告書、取扱説明書などを含めます。記載事項は法令ごとに定められています(例:機械規則附属書IV、CRA附属書VII)。技術文書は、原則として製品の上市から10年間保管し、当局の求めに応じて提出します。
ステップ6:EU適合宣言を作成し、CEマーキングを表示する
適用されるすべての法令を記載したEU適合宣言を作成し、CEマーキングを製品に表示します。EU適合宣言の記載事項は法令の附属書にひな形があります(例:機械規則附属書V)。ノーティファイドボディが関与した場合は、CEマーキングの後にその識別番号を表示します。
上市後の義務
CEマーキングを表示して終わりではありません。市場での事故情報の収集、是正措置、当局への協力、CRAであれば脆弱性への対応とセキュリティアップデートの提供が続きます。また、EU域外の製造業者は、EU域内の責任者(輸入業者または認定代理人)を確保する必要があります(市場監視規則 第4条)。