機械指令→機械規則 条文対照表

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機械規則(EU)2023/1230は、機械指令2006/42/ECを置き換えて2027年1月20日から適用されます(第54条)。この表は、規則自身の附属書XII(相関表)にもとづき、指令の各条が規則のどこに移ったかを示したものです。「主な変更点」の欄は当サイトによる補足です。

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条文の対照

機械指令 機械規則 主な変更点
第1条 適用範囲 第2条 機械と、交換可能な装置・安全部品などの「関連製品」、半完成機械を対象とする構成に整理
第2条 定義 第3条 安全部品にソフトウェアなどのデジタル部品を含めた(第3条第3号)。「大幅な改造」を新たに定義(第3条第16号)
第3条 個別指令 第9条 他のEU整合法令がハザードをより具体的に扱う場合の関係を規定
第4条第1項・第2項 市場監視 第8条 製品が必須安全衛生要件を満たすべきことを規定
第4条第3項・第4項 ― 市場監視の枠組みは市場監視規則へ
第5条 上市及び使用開始 第10条、第11条 製造業者の義務として再構成。デジタル取扱説明書、技術文書の当局への提供などを明記
第6条 移動の自由 第4条 ―
第7条 適合の推定及び整合規格 第20条第1項 整合規格がない場合に欧州委員会が定める共通仕様による推定を新設(第20条第3項・第6項)
第8条第1項 特別措置 第6条第1項、第7条第1項 附属書I(高リスク機械)・附属書II(安全部品)の改正を委任法で行う
第8条第2項 ― ―
第9条 潜在的に危険な機械への特別措置 ― ―
第10条 整合規格への異議 第44条第3項 ―
第11条 セーフガード条項 第43条〜第45条 NLF型の手続(国内手続、EUセーフガード手続、リスクのある適合製品)に再構成
第12条 適合性評価の手続 第25条 附属書I Part Aの機械は第三者による適合性評価が必須。Part Bは整合規格・共通仕様を完全に適用した場合に限り自己宣言(モジュールA)が可能
第13条 半完成機械の手続 第11条 半完成機械の製造業者の義務として規定。組込宣言は第22条
第14条(及び附属書XI) ノーティファイドボディ 第26条〜第42条 NLFの標準的な届出・監視の規定に置換え
第15条 機械の設置及び使用 第5条 ―
第16条 CEマーキング 第23条、第24条 ―
第17条 マーキングの不適合 第46条 形式的不適合 ―
第18条 機密保持 第49条 ―
第19条 加盟国間の協力 ― ―
第20条 法的救済 ― ―
第21条 情報の普及 第53条 評価及び見直し ―
第21a条 委任の行使 第47条 ―
第22条 委員会 第48条 ―
第23条 罰則 第50条 加盟国は罰則の規定を2026年10月20日までに欧州委員会へ通知
第24条 指令95/16/ECの改正 ― ―
第25条 廃止 第51条 機械指令は2027年1月20日付で廃止
第26条 国内法化 ― 規則は加盟国で直接適用されるため不要
第27条 適用除外 ― ―
第28条 発効 第54条第1段落 ―
第29条 名宛人 第54条第2段落・第3段落 適用開始日(2027年1月20日)と、条文ごとの先行適用日

附属書の対照

機械指令 機械規則 主な変更点
附属書I 一般原則・1.1.1(定義) 附属書III Part A(定義)・Part B(一般原則) 自己進化する挙動(機械学習)を考慮したリスクアセスメントを追加
附属書I 1.1.2〜1.1.8 附属書III 第1章 1.1.9 破損に対する保護(安全を損なう破損の防止)を新設。1.2.1 制御システムの安全性と信頼性を強化
附属書I 第2節〜第6節 附属書III 第2章〜第6章 第3章に自律移動機械の監視機能(3.2.4)などを追加
附属書II Part A・B 宣言書 附属書V Part A・B EU適合宣言書・EU組込宣言書
附属書III CEマーキング ― CEマーキングの形式は規則(EC)第765/2008号の一般原則による
附属書IV 高リスク機械の区分 附属書I Part A(第三者必須)とPart Bに分割。下記参照
附属書V 安全部品の例示一覧 附属書II ―
附属書VI 半完成機械の組立説明書 附属書XI ―
附属書VII Part A・B 技術ファイル 附属書IV Part A・B 技術文書 当局の求めに応じたソースコード・プログラミングロジックの提供(第10条第3項)
附属書VIII(第12条第3項(a)との関係) 附属書VI 内部生産管理(モジュールA) ―
附属書VIII 第3項(第12条第3項(b)との関係) 附属書VIII 内部生産管理にもとづく型式適合(モジュールC) ―
附属書IX EC型式審査 附属書VII EU型式審査(モジュールB) ―
附属書X 完全品質保証 附属書IX(モジュールH) ―
附属書XI ノーティファイドボディの最低基準 第30条 ―
― 附属書X 単品検証(モジュールG) 新設

附属書IV(指令)から附属書I(規則)へ

指令の附属書IVの23区分は、規則では附属書IのPart AとPart Bに振り分けられました。

区分 機械指令 附属書IV 機械規則 附属書I
取外し可能な機械式動力伝達装置(ガードを含む) 14 Part A 1
取外し可能な機械式動力伝達装置のガード 15 Part A 2
車両整備用リフト 16 Part A 3
可搬式の火薬式固定工具その他の衝撃機械 18 Part A 4
機械学習による自己進化する挙動を持ち、安全機能を確保する安全部品 ― Part A 5(新設)
同様の組込みシステムを持つ機械(そのシステムに限る) ― Part A 6(新設)
丸のこ、手押しかんな盤、自動一面かんな盤、帯のこ盤など木材加工機械 1〜8 Part B 1〜8
金属の冷間加工用プレス(プレスブレーキを含む) 9 Part B 9
プラスチック・ゴムの射出成形機・圧縮成形機 10、11 Part B 10、11
坑内作業用機械 12 Part B 12
圧縮機構付きの家庭ごみ収集車 13 Part B 13
高さ3 m超からの墜落ハザードのある人の昇降装置 17 Part B 14
人の存在を検知する保護装置 19 Part B 15
動力式インターロック可動ガード 20 Part B 16
安全機能を確保するロジックユニット 21 Part B 17
ROPS(転倒時保護構造) 22 Part B 18
FOPS(落下物保護構造) 23 Part B 19

実務上のポイント:指令では、附属書IVの機械でも整合規格を完全に適用すれば自己宣言(内部生産管理)が可能でした(指令第12条第3項(a))。規則ではPart Aに移った4区分(動力伝達装置とそのガード、車両整備用リフト、火薬式工具)に、この選択肢がありません。整合規格を満たしていても、ノーティファイドボディによる適合性評価が必要です(第25条第2項)。

機械規則で新設された条文

相関表の右欄に現れない、指令に対応する条文のない規定です。

機械規則 内容
第1条 主題
第12条 認定代理人の義務と委任
第13条〜第16条 輸入業者・販売業者の義務(機械・関連製品と半完成機械について個別に規定)
第17条 輸入業者・販売業者に製造業者の義務が適用される場合
第18条 大幅な改造を行った者は製造業者とみなされる
第19条 経済事業者の識別(10年間)
第21条、第22条 EU適合宣言書・EU組込宣言書
第52条 経過措置(2027年1月20日より前に指令に従って上市された製品の扱い)

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